賃貸で仮押さえはできる?できない?意味と注意点をわかりやすく解説

この記事では、賃貸の仮押さえが実際には何を意味するのか、どれくらいの期間押さえられるのか、お金はかかるのか、キャンセル時に何を確認すべきかを整理します。あわせて、複数物件を押さえることのリスクや、不動産会社への確認の仕方もまとめます。

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目次

まず結論

賃貸でよく言う「仮押さえ」は、自由に長期間キープする予約制度ではなく、実質的には入居申込みに近いものです。賃貸では「仮押さえ=入居申込み」であり、予約という概念はありません。仮押さえ期間の目安は、審査通過までの2日〜1週間程度とされることが多いです。

つまり、仮押さえは「あとでゆっくり考えるための無料キープ」ではありません。
申し込む意思をある程度固めた人が、短期間だけ順番を確保するための行為と考えたほうが実態に近いです。

仮押さえの実態

「ひとまず押さえておいて、ゆっくり考える」というイメージを持つ人は多いですが、実務上はそうではありません。人気物件ほど、正式な申込順や審査進行順で動きます。電話一本で数日確保してもらえるというより、申込書を出して初めて順番に入るという理解が近いです。賃貸物件では仮押さえは入居申込みと同じで、予約制度ではありません。

また、賃貸物件には基本的に「仮押さえ」という制度はないため、早く見つけた物件を長くキープするには、その時点で契約まで進む必要がある場合があります。つまり、読者が思っている「軽いキープ」と、現場の「申込みベースで順番を確保する」という感覚にはズレがあります。

どれくらい押さえられるのか

仮押さえ期間の目安はおおよそ2日〜1週間となるケースがあります。これは、あくまで審査が進んでいる間の短い確保期間であって、何週間も比較検討するための時間ではありません。

ここで勘違いしやすいのが、「仮押さえしたからしばらく安心」と思ってしまうことです。実際には、仮押さえ期間は自分のための猶予期間というより、審査や手続きが進んでいる間に一時的に順番が確保されている状態に近いです。CH魅力ある物件をすべて確保しておきたいからといって、複数の不動産会社で入居申込みをして回るのはマナー違反になりますのでお気を付けください。

お金はかかるのか

物件によっては、申込金、予約金、預り金などの名目でお金が発生することがあります。仮押さえにかかる費用は家賃1カ月分までが目安と紹介しています。

ただし、ここで重要なのは、何の名目で払うのかを必ず確認することです。国民生活センターは、契約前に借主が申し込みを撤回した場合、宅建業者には申込金の返還が義務づけられていると案内しています。そのうえで、入居申込金や予約金、預り金などを払うときは、支払ったことがわかる書面を受け取るように勧めています。

つまり、「お金を払ったから完全に部屋が確保される」とは限りませんし、「あとで返ってくるだろう」と軽く考えるのも危険です。
払うなら、金額・名目・返金条件を必ず書面で確認する。ここがかなり大事です。

仮押さえ後にキャンセルできるのか

契約前であれば、キャンセルできるケースが多いです。国民生活センターは、契約前の申込撤回なら申込金返還の義務があると案内していますし、契約前であれば基本的にキャンセル可能となります。

ただし、問題は「どの段階までが契約前なのか」を曖昧にしないことです。国土交通省の資料では、重要事項説明は契約前に行われ、契約内容を記載した書面は契約成立後に交付される流れが示されています。つまり、仮押さえのつもりでも、手続きが進みすぎると「軽い申込み」ではなくなっていきます。

だからこそ、キャンセルしたいときは、
今どの段階なのか
何を払っているのか
何が書面で残っているのか
を先に確認することが重要です。

仮押さえ前に確認しておくべきこと

まず確認すべきなのは、この物件でいう仮押さえが何を意味するのかです。
単に「申込を受け付ける」という意味なのか、申込書提出まで必要なのか、申込金が必要なのかで重さが変わります。賃貸では予約という概念が弱く、実態は入居申込みに近いため、この点は最初に確認したほうがいいです。

次に、どれくらいの期間が目安かを確認してください。一般的には2日〜1週間程度ですが、物件によってはそれより短いこともあります。長く悩む前提ではないので、申込み前に候補順位をある程度決めておくことが必要です。

さらに、申込金や預り金の有無も重要です。支払いがあるなら、何の名目か、契約前の撤回時にどう扱われるかを、口頭だけでなく書面やメールで残してもらうべきです。

不動産会社に確認するときの聞き方

そのまま使える形で載せます。

パターン1:仮押さえの意味を確認したい

「この物件でいう仮押さえは、申込みのことを指しますか。それとも別の手続きがありますか」

パターン2:期間を確認したい

「仮押さえした場合、どれくらいの期間まで判断できますか」

パターン3:お金の扱いを確認したい

「申込金や預り金がある場合、金額と名目、契約前に見送った場合の扱いを教えてください」

パターン4:急いでいるが慎重に進めたい

「押さえたい気持ちはあるのですが、最終判断の前に確認したい点があります。どの段階までなら見送り可能か先に知りたいです」

こうした聞き方なら、曖昧なまま進まずに済みます。国民生活センターが案内しているように、支払いがある場合は特に書面での確認が重要です。

タダスム実務メモ

仮押さえしたい人ほど、
「本気の候補を2件以内に絞る」
これが大事です。

とりあえず複数押さえる、という動きは、現実的にも通りにくく、関係も悪くなりやすいです。複数の不動産会社で入居申込みをして回る行為はマナー違反になります。

実務では、仮押さえで失敗する人の多くが、
「押さえること」ばかり考えて、
いつ・何を基準に決めるか
を決めていません。

賃貸は“押さえる技術”より、決め切る準備のほうが重要です。
候補順位、譲れない条件、支払う上限を先に整理しておけば、仮押さえは便利に使えます。逆にそれがないと、仮押さえしても迷いが長引くだけです。

よくある質問

Q. 電話だけで仮押さえできますか?

難しいことが多いです。
正式な申込が前提になるケースが一般的です。賃貸の仮押さえは実質的に入居申込みとなります。

Q. 仮押さえ後にキャンセルできますか?

契約前なら可能なケースが多いですが、できるだけ早く連絡すべきです。申込金の扱いは書面で確認してください。国民生活センターは、契約前の申込撤回で申込金返還義務があると案内しています。

Q. 仮押さえしたら絶対に部屋は確保できますか?

絶対ではありません。
人気物件ほど、正式な申込順や審査進行順で動くため、「軽いキープ」とは違います。実態は入居申込みに近いと考えたほうがいいです。

Q. 長く悩みたいときにも仮押さえは使えますか?

あまり向いていません。
一般的な仮押さえ期間は2日〜1週間程度で、長期比較のための制度ではありません。

まとめ

賃貸の仮押さえは、軽い予約ではなく、入居申込みを前提にした短期確保です。
長く悩むための制度ではないので、押さえる前に優先順位を決めておくことが重要です。

大切なのは次の3つです。

仮押さえの意味を最初に確認すること
申込金や預り金の名目を書面で確認すること
本気の候補を絞ってから動くこと

この3つを押さえておけば、仮押さえで無駄に消耗しにくくなります。
賃貸はスピード勝負ですが、ただ急ぐより、決める準備をしてから押さえるほうが結果的にうまくいきやすいです。

参考にした公開情報

  • CHINTAI「賃貸物件の仮押さえってできるの?可能な期間やかかる費用」
  • CHINTAI「物件探しはいつから・何ヶ月前から始める?」
  • 国民生活センター「【賃貸住宅】申込金を返金してほしい。(契約前)」
  • 国土交通省「重要事項説明に必要な要素」

執筆:タダスム編集部
監修:[宅地建物取引士・澁澤勇輝]

本記事は、国民生活センター、国土交通省、賃貸実務に関する公開情報を確認したうえで、タダスム編集部の実務視点を加えて作成しています。
※物件ごと・管理会社ごとに運用は異なるため、最終判断は募集条件、不動産会社への確認、契約書や重要事項説明の内容を優先してください。

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